2025年を制する破壊的企業

12月4日

  こんにちは。

 今回は『2025年を制する破壊的企業』という本を紹介したいと思います。

 これから5年後の未来、 2025年にどのような企業が世界を圧巻し、どのような技術が世界に出現しているのか、現在期待されている11社【Google】【Amazon】【Facebook】【netflex】【Microsoft】【テスラ】【apple】【インポッシブル・フーズ】【ロビンフッド】【クラウドストライク】【ショッピファイ】にスポットを当て、各社の取り組み、展望、変革が述べられています。

 これからひつようとされる新しいビジネスモデルの在り方や、ニッチとなる隙間を見つけるのにも良い一冊かと思います。時代に乗り遅れないためにも、是非一読を。

 

 

 

【構成】

第1部 2025年はどうなっているのか

 第1章 世界先端11社の思惑と3つのメガトレンド

 第2章 業種の壁崩壊とコングロマリット化の再来

 第3章 ハードでもソフトでもなく”体験”が軸になる

 第4章 データを制するものが未来を制す

第2部 2025年を生き抜く処方箋

 第1章 5年後に破壊される企業、台頭する企業

 第2章 5年後、あなたの仕事はこう変わる

 

 

第1章 世界先端11社の思惑と3つのメガトレンド

  世界先端11社を紹介する。

Google】【Amazon】【Facebook】【netflex】【Microsoft】【テスラ】【apple】【インポッシブル・フーズ】【ロビンフッド】【クラウドストライク】【ショッピファイ】の11社だ。

そしてメガトレンドは以下の通りだ。

①業種の壁崩壊とコングロマリット化の再来

②ハードでもソフトでもなく”体験”が軸になる

③データを制するものが未来を制す

 

本書では、業種の壁崩壊の象徴としてコングロマリット化が進んでいる。コングロマリット化とは多種多様な業種・企業を統合してできた巨大企業のことで、M&Aなどを通じて、企業の多角化を進めることだ。

 

【 ①業種の壁崩壊とコングロマリット化の再来】

  運輸業においては、電車の2倍速く40%安いロボタクシーが鉄道が破壊されるといわれている。1000㎞ものスピードが出るリニアと電車の200%もコスパのよいロボタクシーを広める取り組みが始まっており、その結果、鉄道の便数は激減し、地方での路線バスの運行は難しくなるだろう。そうなると船舶が歩んできた道のりのように、重い荷物を大量輸送する手段になるか、あるいは豪華客船のリッチな旅を提供するようにシフトする動きが見えてきている。

 

映像業においては、コロナが業界全体の進化を加速させている。事実、大手zoomの利用者はコロナ渦の中、20日で1億人増加した。これはアカウントを持たずにすぐに利用できる利便性の良さが後押しされたと思われる。将来の話をすれば、Amazonのプライムビデオで見ていた映画に登場していた女優さんの衣装をボタン一つで購入できるようになり、資生堂では、洋服や髪形もセットすることなく画面ではビシッとスーツにネクタイ姿で髪形もばっちりで肌ツヤも良好になビューティーツールも開発途中だ。

 

農業においては、東京の20階建てのビルで高級野菜が育つようになるだろう。実現すれば、運用コストは大幅に下がり、フレッシュな食材が手に入るようになり、特にハイブランドで希少性の高い農作物が都内の高級スーパーや老舗料亭に卸されるだろう。また自動化によって、農業のノウハウによって行われている肥料配布や収穫時期などもデータによって整備され効率化していくだろう。ちなみに、この業界においてコングロマリット化を進めている有力企業は、Amazonである。

 

セキュリティにおいては、従来のセキュリティレベルでは対応できない状況になっていくだろう。これまでのセキュリティ方法では、被害にあっていることに気づくのに数日、数か月もの期間を要しています。つまり、注目されているトレンド企業「クラウドストライク」の「1-10-60ル―ル」(1分でウイルスを検知し10で調査60分で封じ込むルール)はこれまでのセキュリティ概念を覆す素晴らしいセキュリティ技術の進歩だ。

 

建設においては、業界の壁を突破できていない。しかし、建設業には改革のキーワードがいくつか存在する。一つ目のポイントはデータだ。紙の設計図、工程管理、またあ資材などのトラッキングにおいてもデータを活用すれば効率化し、利益率がアップするだろう。そして二つ目のポイントは、無人化、自動化へのシフトだ。そうすれば、24時間人力ゼロで動かすことが出来る。この2つをうまく活用することが出来れば、工事のコストは100分の1になり、その代表企業といえば「コマツ」であり、シリコンバレーのソフトウェア会社を買収し、デジタル化に備える体制を整えている。

また、Amazonもこの業界に参入してきている。アマゾンホームといい、家電はすべてアマゾンの商品で揃えられ、住居を始めてからも、ネットショップはアマゾンに限定。その代わりに通常よりも10パーセントオフで購入できるという特典がついている。データにとってすべて管理され、最善、最適を届けてくれる。アマゾンヘビーユーザーにとっては魅力的なものだろう。

 

②ハードでもソフトでもなく”体験”が軸になる】

  これからの時代において注目すべき点は「体験型」である。例えば、スマホの契約は2年である。これは短期間で更新される最新の機能を体験、時代の流れに人々を巻き込んでいきたいからである。自動運転の会社で名が知られている「テスラ」においては、2ヶ月ごとに性能が良くなる自動運転技術が開発されている。テスラの他社と違う部分は、自動車にコンピューターを掲載したのではなく、コンピューターに車輪を付けているという概念を持っているところだ。利用者の乗り心地(実体験)に注目した顧客ファーストな視点がこのような変革を後押ししている。

  そして、「食」においても、体験型が軸になってきている。それを実現しているのが「インポッシブル・フーズ」である。インポッシブル・フーズはベジタリアン向けの大豆肉を開発している。事実、多くのベジタリアンの目的は「肉を食べないではなく、家畜を殺さないための配慮」である。そのようなベジタリアンにとって、本物の肉のような食感を感じられる「体験」を提供しているインポッシブル・フーズはこれからの人工食の将来を担う注目企業だとも言えよう。

 

【③データを制するものが未来を制す】

  データがまだ活用されていない現代では、情報の非対称性、不均等による無駄が多くなっている。あらかじめ必要なデータを取得・共有しておけば不均等は生じることなく、医療機関に関わる際にも、ローンを借りる際にも、保険においても、その人の健康業態、生活様式を把握することで、データから最適なものを提供でき、透明性も出てくるだろう。しかし、一方でそのようなデータを操作するような悪徳業者によってデータを改ざん、隠蔽するような例が出てきかねないのが注意点だ。データを提供する代わりに様々なサービスを受けれる世界が待っている。だがそこでもまた、「データの権利はだれのもか」という問題に直面し、企業にとってはデータをいかに大量に取得できるかがビジネスで成功するかどうかの分かれ道になるだろう。

 

第2部 2025年を生き抜く処方箋

5年後に破壊される企業、台頭する企業

  企業がビジネスを進めていく上で必要な要素が8つある。それは「顧客」「ブランド」「流通チャンネル」「業界の知見」「ロジスティクス」「サプライチェーン」「ITインフラ」そして「お金」だ。以前であれば「お金」「ロジスティクス」「サプライチェーン」「ITインフラ」などは大企業しか持つことが出来なかった要素だったが、現在では、「顧客」と「ブランド」以外はアウトソーシングでできるようになった。このような背景を持つために優秀な人材は、伝統や社風に縛られないベンチャー企業に魅力を持つのは必然であろう。だが、大企業もこれまで培った膨大な経験と知識が存在する。組織内で全く新しいカラーのベンチャー企業を創ったり、買収したり、新興勢力に対抗する術はまだまだ持ち合わせている。2025年を生きぬく処方箋として、ここで主張しておきたいことは、「常に変革を時代の先を見据えた指揮をとっていくこと」だ。2025年で台頭する企業になるためにはビッグデータ、IOT、人工知能の開発・導入は避けられないだろう。

 

第2章 5年後、あなたの仕事はこう変わる

  本書では、5年後の必須の5つのスキルとして

「英語」「ファイナンス」「データサイエンス」「プログラム」「ビジネスモデルが読める」が挙げられている。そして、学びに「タグ」を付けて、認識のある分野を広めていくことが大切らしい。そして、つながりを広く持っておくことも大切な学びの一つだ。2025年、私たちの仕事を人工知能やAIにとって代わられないために、私たち自身の「価値」「スキル」を獲得しておかなければならない。ここに書いたような5つのスキルは、著者自身も含め多くの人には、はてなマークがつくような難しい課題だ。でもきっと大丈夫だ。私たちは私たちのできることをやればいいのだ。でもせめて、世界へのアンテナを常に立て、そのようなことが問題で、何が流行の中心で、どんな変化が起こっているのか、「学ぶこと」「知ること」は続けていこう。学ぶことを止めてしまったら、無限の可能性の扉をたたくことを止めてしまうことに繋がってしまうからだ。

 

最後に

だから私はもっと「本を読み続ける」「学び続ける」「なぜを繰りかえす」

イノベーションは「過去」「現在」「未来」の3要素からできている。つまり、同じことの繰り返しなのだ。簡単には芽は出ない。そんなことはわかっている。根気強く学び続けるんだ。挑戦し続けるんだ。そうすれば、いつか自分の自身となって、大きな一歩を踏み出す「勇気」に変わるだろう。

 

 謝辞 

今回も最後まで読んでいただきありがとうございました。このサイトでは要約や著者が心に残った部分を述べているので、より理解を深めてもらうためにも、是非、本書を手に取ってもらえたら幸いです。閲覧ありがとうございました。

 

 

参考文献 山内康正『2025年を制する破壊的企業』