ハッキリものを言って嫌われる人、好かれる人の伝え方

 

2月9日

 こんにちは。

 今回は、野々村有紀子さん著の『ハッキリものを言って嫌われる人、好かれる人の伝え方』を紹介したいと思います。野々村氏は、元お笑い芸人で、現在は放送作家として活躍されています。最近は、ワイドショーなどの番組で辛口のコメンテーターのお仕事をされ、「毒を吐いても、世間にあまり嫌われない」方です。そんな野々村氏の「伝えること」において注意していることや心がけていることが紹介されています。そして、あなたの、日常の中にある「言いづらいこと」や「ガマンしていること」に対して、野々村氏独自の、解決パターンで気持ちが楽になる一冊です。

 

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目次

第1章 ハッキリものを言うにはちょっとしたコツがある

第2章 嫌われる 好かれる「怒り」の伝え方

第3章 嫌われる 好かれる「注意する」ときの伝え方

第4章 嫌われる 好かれる「断る」ときの伝え方

第5章 嫌われる 好かれる「お願い」するときの伝え方

 

第1章 ハッキリものを言うにはちょっとしたコツがある

  最近はなんだか、世の中がギスギスしているように感じます。上司や先生が部下や子供たちに向かって、ちょっと注意したり、強い物言いをしたりすると、すぐに「パワハラだ」「セクハラだ」「コンプライアンス的にどうなんや」とモラルやマナーを問われる世の中になりました。もちろん、良い面はたくさんあります。不当な弱い者いじめや、立場を利用した嫌がらせは、厳しく取り締まるべきです。ただ、そのせいで、部下や生徒や子供たちを「叱れない」「怒れない」「注意できない」なんて状況が生まれている気もします。

 

そこで野々村氏の実践パターンを紹介します。

『1つ目 相手を注意するときのコツ』

 例えば会社の勤続年数そこそこの部下や後輩が、とっても雑な仕事をしていたら、どのようにして注意しますか?

 「なんやねんこれ、やり直し!!(怒)」って言いたくなりますよね。ズバットしっかりつけたい気持ちめちゃくちゃわかります。けれど、今時そんな言い方をしたら即パワハラ認定。そこまで1人も頭ごなしに叱られたら、言われた相手は心閉ざしてしまう可能性が大きいでしょう。そんな時野々村氏はこんなパターンで返します。

 

「雑っ!!!」

一言。はっきりと、です。ただ単に驚いているのです。雑すぎる仕事と言うボケのツッコミと言っていいでしょう言葉の調子は強くても相手への非難ではありませんから相手も周囲もそこまで嫌な気持ちにはなりません。しかし言いたい事は十分に受け手に伝わります。

 ただし、イヤミな言い方はNGです。あくまでも素直な心で軽く発動すること。そして後でくどくど言わないこと。それさえ守れば、相手も素直に「次はもう少し丁寧に仕事しよう」と自然と思ってくれるはず。

 

『2つ目 相手を注意するときのコツ』 

  2つ目は「褒め説教」。これは軽く説教するのだけれど、最初に相手の言い分をしっかりと指摘してくすぐると言うことです。

 だから雑誌の資料渡された場合。

「〇〇さん、普段から何を言ってもロジカルに理解して、あれこれ全部言わなくても指示を理解してくれるから、そういうところをすごい助かってるのよ。」とまず褒めます。その上で「この資料は〇〇さんらしくないんじゃない。」もうちょっとだけ、丁寧にプリントアウトして閉じてくれる?と説教&やり直しをするのでするのです。

 

 誰かに何かを伝えるとき。いいにくいことを言うべき時。野々村氏はこうしたいくつかの形というか、パターンを用意しているようですそれを以下紹介していきます。 

 

第2章 嫌われる 好かれる「怒り」の伝え方

 怒る=大人気無い、我慢がきかない、恥ずかしいこと。そんなふうに思っていませんか?怒りの感情持つこと、それを相手に伝える事は、何も恥ずかしいことではありません。非礼や明らかなマナー違反に、あなたが怒りの言葉をぐっと我慢したとしても、相手は当然感謝をしなければ反省することもなく、悪いことをしたことにも気づかない。きっとこれからも繰り返して、他の人たちが同じ思いをすることでしょう。

 

 そんな怒るのが苦手な人は「怒る」のではなく「教える」に変えてみてはどうでしょうか?横暴すぎる店員さん。もしもその場の空気を悪くしたり、注意されたくなければ、直接本人に言わずとも、そっと店長にお願いして注意してもらえればいいのです。また、割り込みおじさんには、笑顔でさらっと、「並んでますよ」と「あなた別に割り込むつもりはなかったんだね、うっかりはいっちゃったんだよね、わかってますよ」と言うふりを、そっと教える。このように声を荒らげなくても、「それやめて」と言う意思が伝わるはずです。これで1つ世の中が良くなるかもしれないし、何も変わらないかもしれない。でも、我慢しなくていいので、確実に「心がすっきり」します。怒る事は、悪いことでは無いのです。

 

第3章 嫌われる 好かれる「注意する」ときの伝え方 

 まず「注意する」という行為は、誰のためでしょう。自分のためではありません。(相手=あなた)の為を思っての発言です。そんなまずいやり方をしていたら、あなたが危ない。そういった考え方で仕事や勉強取り組んでいたらあなたが損をする。つまり、私が注意しているのだけれど、本当の主語は、相手であるあなたです。要するに、注意をしてくれている人は、全てあなたへの「もっと良くなれ!」と言うエールなのです。

 そしてここで注意をするためのいくつかのパターンを紹介していきます。

 「ふつう〜」と「あの時〜」は言ってはいけません。「ふつう〜」と言われた時、言われた側は、「普通って何?」となります。「普通って一体どこの誰が決めたの?」このように、普通の後ろに隠れて、自分の意見を言う事はちょっとだけずるいです。普通と比べてではなくあくまでも自分はこう思うんだけど、どう?と言うように話してみることが大切です。

 あとは、「あの時こうだった」かこの間おかしなことしていたよ。あれやめたほうがいいよ」などと、過去を振り返ってネチネチ注意することもやってはいけません。

 自分はしっかり覚えていても、言われたほうは意外と覚えていないもの。悪いと思ってやっていない事なら尚更。それいつ?そんなことあったっけ?と、モヤモヤしながら聞くことになるでしょう。そうなると、せっかくの相手を思っての注意も、いらぬ恨みを買うことにもなりかねません。だからなるべく(現行犯)での逮捕が望ましい。

 小さな注意ほど気がついたその場ではっきりと伝えましょう1日長い話より、ズバット短い一言。その方が心に残るものです。

 

 注意する目的はあくまで、悪いやり方を直してもらうこと。相手をへこませることでは無いのです。

 

第4章 嫌われる 好かれる「断る」ときの伝え方

 ホントのところは嫌なのに、頼まれ事を断れない。実は気が進まないのに、お誘いされると断りづらい。そういう方は、とても多いようです。このように頼まれごとやお誘いを断れない理由は、「断ったら相手との今後の関係性が悪くなる」からだと思います。その結果、除け者にされたら嫌だ。憂鬱だ。その後気まずくなるのは避けておきたい。そういう思考で、「へ、、。ぜひ、、」と答えてしまうわけです。

 けれど冷静に考えると、断れず、いやいやイエスと言ったほうが憂鬱になりませんか。しかし、やっぱりおかしな断り方をして、完全に環境を切らないほうがいい相手もいます。そんな時、相手との関係性を壊さず、きっちりと断れる言葉を紹介したいと思います。

 

 例えば、これからご飯でも行く?とか今週末飲み会があるんだけどどう?と声をかけてもらうとします。しかし、今日はこれから大切な家族との約束があったらこう言いましょう。

 

「えっーーーー!!ほんとですか、、、。もーーーなんで今日何ですか!今日に限って、別件が入ってるんです!!次は絶対に行きますので、必ずまた誘って下さいね!ね!」と。

 

 ここで大切なのは断る理由ではないと言うことです。の誘いに乗れないのは「旦那さんとデート」でも「子供との約束」でも、なんなら言わなくてもいいのです。むしろ大切なのは、本当は行きたいと言う気持ちは嘘でも、しっかりと、多少大げさに伝えること。嘘でなく本心なら、ちゃんとそれを見せるのです。

 断られるリスクを背負い、多少なりとも勇気を出して自分が誘ってくれた相対の敬意として、大人のマナーとして、相手を持ったちょっとした工夫が必要じゃないかなと思います。

 

第5章 嫌われる 好かれる「お願い」するときの伝え方

  事実、人は、人に頼られると嬉しいものです。しかし、断るのが苦手な人がいる一方、お願いをするのが苦手な人もいるようです。この根っこにあるのは、私たち日本人が「人に迷惑をかけてはいけません」と強く言われすぎたからかなぁと思います。しかしよくよく考えてみてください。誰かに何かを頼まれたりに自分が頼りにされるそれって結構嬉しくないですか?

  しかし、お願いをする際には、タイミングや方法が大切です。お願いをする事は、人の時間を奪うことであることを忘れてはいけません。相手が取込み中にもかかわらず、お願い事をねじ込んでいませんか?

 こういうことを考えているとますますお願いができなくなりますよね。だからお願いをする前に、相手の様子を見てください。忙しそうにしていないから。集中して何かをしていないから。あるいは事前に一声かけてみてください当然の権利とでも言わんばかりに、仕事に行き仕事中にいきなりぶっきらぼうに頼み事をしてくる人お願いよりも、自分の状況考えてくれる人のお願いこそ、ちゃんと聞いてあげたい誰だってそう思うのではないでしょうか。

 人を頼ってもいいけれど、それは同時に相手の命を削ってもらうことでもあります。だから、せめてお願いするタイミングを気をつけることを忘れないようにしましょう。

 

 どうやったら1番うまく、相手をできるだけ嫌な気持ちにさせないで、自分の考えや気持ちを伝えられるかを考えることが大切です。

 

 「相手を嫌な気持ちにさせない。」結局これが、嫌われずに好かれる人につながる気がします。そんな思いで作られた、野々村氏のパターンが、どこかの誰かの役に立つ日が来るのならきっと野々村氏の本望でしょう。

 

「怒る」は「教える」に。「断る」は「相談する」に置き換えてみましょう。少し冗談幅2文字に抑えてみるのも良いでしょう。伝え方を少し変えるだけで、伝わり方は大きく変わります。皆さんも是非、野々村氏直伝の、伝え方パターンを実践してもらいたいものです。

 

謝辞

 今回も最後まで読んでいただきありがとうございました。このサイトでは要約や著者が心に残った部分を述べているので、より理解を深めてもらうためにも、是非、本書を手に取ってもらえたら幸いです。閲覧ありがとうございました。

 

参考文献

野々村有紀子 (2020年 株式会社クロスメディア・パブリッシング)『ハッキリものを言って嫌われる人、好かれる人の伝え方』

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